今後も埋め立てが進んでいく新海面処分場の全体の面積は480haであるが、廃棄物の埋め立てに利用するのはA~Eブロックの約319ha(東京ドーム約68個に相当)である。
F・Gブロックは都内の河川や東京港内から発生する浚渫土や、都内の公共工事から発生する建設発生土等の土砂用となっているため、新海面処分場の全部を廃棄物系で使うのではない。なお、現在埋め立てられているB・C・Dブロックのタテの距離はそれぞれ500m、Eブロックは911mである。
新海面処分場(B・C・D・E)は東京港を約2.4㎞先まで埋め立てるような広大な埋立地であるが、いつまでも埋め立てられないのだ。
新海面処分場の残余年数は50年以上とされているものの、東京港で最後の処分場であり、その後に埋め立てる場所はない。荒川の流れや船の航路があるため埋め立てられないからである。よって、可能な限り最終処分場を延命化させていくしか策がない状況にある。
ごみの中間処理ができなかった頃の様子
現在、東京23区においては、可燃ごみの全量焼却や不燃ごみの全量破砕が行われているが、以前は施設周辺の住民の合意が得られず、焼却・粉砕などを行う中間処理施設の建設が追いつかなかった。ごみの全量の中間処理ができるようになったのは、不燃ごみは1996年、可燃ごみは1997年であった。
中間処理ができないならば、最終処分場に降ろしにいくしかない。よって、収集車がそのまま埋立地に入り込み、そこでタンクを開けてごみを降ろしていた。ごみが3m積みあがると50㎝の土を被せていくサンドイッチ工法により、埋立地の高さが30mになるまで繰り返して埋め立てていた。
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