ペットボトルに平気でごみを入れ捨てる人の盲点 タバコや注射針もリサイクルの現場で見た光景

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可燃ごみとして排出された飲み残し入りのペットボトル(筆者撮影)
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ごみ収集の仕事が1年のうちでいちばん過酷になるのは正月明けである。集積所には大きなごみ袋が山積みされ、あふれかえっているときもある。

それを清掃従事者の方が不適正排出物(ごみ集積場所などに置かれた収集できないごみ)を瞬時に見極めながら手際よく清掃車に積み込んでいく。2023年1月4日に筆者も調査フィールドとしている座間市にて可燃ごみの収集車に乗務させてもらった。

その作業中に印象に残ったのが、可燃ごみの袋の中に空のペットボトルが混入されていたり、飲料が入ったままのペットボトルが複数本袋に入れられて排出されたりしていたことだ。

散見された飲み残し入りのペットボトル(筆者撮影)

ペットボトルは正しく排出すればリサイクルが可能だが、可燃ごみに出されてしまうとリサイクルはできないし、例え資源ごみとして排出されても混入物が入っている場合にはリサイクルできない。

そこで、本稿ではペットボトルのリサイクル方法や最近注目を集めている「ボトルtoボトル 水平リサイクル」が推進されていく中で私たちが知っておくべき知識や、資源循環に最適となる排出手法についてお伝えしたい。

ペットボトルの水平リサイクルとは

筆者はペットボトルを再利用する、「ボトルtoボトル 水平リサイクル」の取り組みの詳細を学ぶため、自動販売機横のリサイクルボックスから回収したカン・びん・ペットボトルの中間処理を行っているリサイクル・プラザJB(サントリーのグループ会社)の中間処理施設(さいたま市)を視察させてもらった。

ペットボトルの原料は、石油から生成されるポリエチレンテレフタレートと呼ばれる樹脂である。英語ではPoly Ethylene Terephthalateと表記されるため、その頭文字をとって「PET(ペット)」と呼ばれている。ペットボトルはPET単一素材であるので、リサイクル資源にしやすい。

また、1995年に制定された容器包装リサイクル法により回収する取り組みも整備されているため、そのリサイクル率は90%近くになり、食品トレーや衣類など、さまざまな製品に生まれ変わっている。

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