42歳で「環境ベンチャー」妄想を叶えた彼の情熱 NYで上場を目指すJEPLAN、岩元会長に話を聞く

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JEPLAN 岩元美智彦
北九州の工場で陽気にポーズをとる岩元さん。ここでは再生ポリエステル樹脂の製造ほか、PETケミカルリサイクル技術のライセンス事業展開に向けた実証や、携帯電話リサイクル事業にも取り組む(著者撮影)

「今日も未来の子供達と地球環境と世界平和のために頑張ります」。JEPLAN(ジェプラン)会長の岩元美智彦さんは個人のSNSで日々の活動を紹介し、最後は必ずこの「まっすぐな言葉」で締めくくる。今日は福岡、明日は東京、明後日はドバイ……。舞台はワールドワイドだ。

「地球環境」「世界平和」なんて、たいそうに感じるかもしれない。しかし、岩元さんは2007年、40歳をすぎてリサイクルを核としたビジネスで創業。資源を循環させるリサイクルの技術を開発し、仲間を増やして、不要になった服を資源として循環する仕組みをつくり上げた。

2024年にNY証券取引所に上場を目指す

今や国内外から投資や連携の話が絶えず、2024年にニューヨーク証券取引所への上場を目指している。現在、上場している日本の会社はトヨタやソニーなどの10社で、どれも大手ばかり。創業10余年のベンチャーが続けば、さながらジャパニーズ・ドリームといえる。

JEPLANはどんな会社なのか。「ひと言で表すとリサイクルの会社ですが、“あらゆるものを循環させる”をビジョンに掲げ、国内外の仲間たちと協力して活動しています」と岩元さんは楽しそうに話す。まずは過去から紐解いていこう。

鹿児島出身の岩元さんは、北九州市立大学の学生だったとき、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のワンシーンに強く惹かれた。

ゴミを燃料として動くタイムマシンの車「デロリアン」を見て、「この先の未来ではゴミで車が動くはず」と夢を抱いたという。一方、繊維商社で営業マンとして働くうち、衣類が大量生産・大量廃棄されて環境に大きな負荷をかけている現実を知り、リサイクルできないかと考えていた。

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