「スーパーミュージアムでは、私たちがテーマに合致した重要なクルマを選び、オーナーに参加依頼するという招待制を取りました。参加費も無料です。商業目的ではなく、スポンサーの協力で運営するという、アマチュアイズムを大切にします。オーナーの皆さんは、私たちのクラシックカーの楽しみを多くの方々と共有したいという純粋な趣旨に賛同し、安心して参加してくれたのだと思います」と堺氏。
20台の参加車両はバラエティに富んでおり、しかもこれだけ希少なクルマが集まることは極めて珍しい。
1920年「ブガッティ T13」から1964年「アルファロメオ TZ1」まで、まさにスポーツカーの進化模様が手に取るように理解できるセレクションだ。
かつて堺氏の愛車でもあった「マセラティ 150S」、1937年 「フレイザーナッシュ BMW328」や1957年「フィアットアバルト 750 ゴッチア・ヴィニヤーレ」など、世界的に見てもとんでもなく希少な個体も見ることができた。
また、唐沢寿明氏所有の1959年「ポルシェ356A」や世界的な日本人フェラーリコレクターたちの所有する、コンクールコンディションのフェラーリも複数台の参加があった。
一般のギャラリーに“見せる”
スタート地点の六本木ヒルズアリーナでは、堺氏の開会宣言とともに参加車1台1台の紹介が行われた。堺氏の素敵なトークに、通りがかったギャラリーたちも大満足だ。
年代順にスタートした20台は、GDO茅ヶ崎ゴルフリンクスを経由し、ゆったりとツーリングランを楽しむ。そして、目的地である富士スピードウェイホテルにてゴールセレモニーが行われた。これが1日目。
2日目は、富士スピードウェイレーシングコースでのサーキットランに続いて、東京へ向けて再びツーリングだ。赤坂プリンス クラシックハウス東京がゴールとなり、ツーリングは終了となった。
堺氏の定めたテーマ通り、各地点は一般ギャラリーも自由に見学することができ、子どもからお年寄りまで多くの人々の目を楽しませてくれた。各車両の詳細について、スタート時に1台ずつ説明してくれたのも好感が持てた。
とかくこの手のイベントは、参加者に対するケアで終わってしまいがちだ。ギャラリーはよほどマニアでない限り、何が何だかわからないうちに終わってしまう傾向が多い。このイベントは参加台数が厳選されていることもあり、ギャラリーもじっくりとクルマの素性を理解することができたのではないだろうか。
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