中国「残酷工場」は、すでに過去の話なのか

世界最大の労働市場には闇と曙光が並存

中国広東省の電子部品工場の様子

中国のビジネスには、日本からは想像のできないような「闇」の部分もあれば、先進国からみて極めて「真っ当」と思われる世界も存在する。その「闇」と「真っ当」の両極端な例を紹介したい。

中国ビジネスの「闇」とは

まず、「闇」からみていく。中国は多様な国であり、ひとつの極端な事例をみて、「これが中国だ」と単純に言い切ることなどできない。問題になっているようなひどい工場は、中国でも、ほんの一部だ。しかし、極端なものが実際に存在しているのが、今の中国なのだ。

商品(電子部品)買い取りの貼り紙

中国の片田舎、ローカル企業の工場の裏には、現金で部品を買い取る、と書かれた業者の貼り紙がよく見られる。工場の労働者が商品や原材料を勝手に持ち出し、彼らに電話をして接触。売却して小遣い稼ぎをするのだ。

売られた商品や原材料は、ブローカーを通じて別の工場に運ばれる。中国には、こういった横流し部品の裏サプライチェーンが存在している。

そして、そういった部品を利用して、低コストの製品を作る会社もある。買う者がいるから、売る者がいるという訳だ。

次ページ工場寮の実態とは
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 若者のための経済学
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
スクープ! 積水ハウス地面師事件<br>「封印された報告書」の全貌

「なぜ積水はだまされたのか」。2年前の地面師グループによる大型詐欺事件。謎を解く同社の内部資料を本誌が独自に入手した。だまされた積水が調査報告書の公開を拒む理由は。取引を承認した役員が現在も要職にある“闇”をいま明かす。