アシアナ航空、相次ぐ事故に"韓国病"の影 韓国第2のエアラインに何が起きているのか

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広島県警の現場検証を受ける、滑走路から外れ停止したアシアナ航空機=15日午後、広島空港(写真:共同通信)

4月14日に広島空港で着陸に失敗し負傷者を出した、韓国のアシアナ航空機。同社は2011年、2013年と重大な事故を起こしてきた。特に後者は、韓国・仁川国際空港発サンフランシスコ行き214便がサンフランシスコ空港での着陸を失敗し、死者も出している。

今回の事故の正確な原因解明にはまだ時間がかかるものの、2011年は機体火災、2013年は操縦ミスが原因とされている。さらにさかのぼると、アシアナ航空は1993年に韓国の国内線でも事故を起こし、乗員乗客112人中68人の死者を出した。これも操縦士のミスと判定されている。

陸運と石油化学から航空へ

そもそも、アシアナ航空とはどのような航空会社なのか。ナショナルフラッグキャリアである大韓航空1社による独占状態が続いた韓国の航空業界にアシアナ航空が参入したのは、民主化がなされた直後の1988年。第2の航空会社設立を託されたのは、タクシーやバスなど陸運を主要事業とする中堅財閥・錦湖(クモ)グループだった。

同グループの拠点は、韓国南西部の光州市と全羅(チョルラ)道。1946年に朴仁天(パク・インチョン)氏がタクシー会社を設立したのが原点だ。1960年に錦湖タイヤを設立してから石油化学事業を手掛け、グループの主軸事業へと成長させた。「KUMHO」ブランドのタイヤは中国やベトナム、米国でも生産され、ブランドの知名度が高まっている。

2014年12月期の決算で見ると、アシアナ航空の売上高は5兆8362億ウォン(約6400億円)、本業の儲けを示す営業利益は980億ウォン(約107億円)。同じ期の大韓航空が売上高11兆9097億ウォン(約1兆3000億円)、営業利益が3950億ウォン(約430億円)なので、アシアナはほぼ半分の売り上げ規模だ。

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