ロッテも逃れられない「韓流お家騒動」の宿命 韓国で難題山積の中、副会長が突然の解任

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日本では菓子のイメージが強いロッテだが、韓国では流通や観光が主力のコングロマリットだ

最近になって、日韓両国で注目を集めている企業がある。日本ではガムやチョコレート菓子のメーカーとしてよく知られている、ロッテホールディングス(HD)だ。

日本では、同業の江崎グリコが自社の主力商品「ポッキー」の高級版とパッケージがそっくりな商品を、韓国ロッテが製造・販売しているとして、販売差し止めを求める訴えを韓国の裁判所に起こしたことが話題となった。

一方の韓国では、2014年9月にプレオープンしたソウル市にある「第2ロッテワールドタワー」で安全面の事故が相次ぎ、半年経っても不安を払拭することができず、閑古鳥が鳴いていることで取りざたされた。1989年の開業以来、日本からの観光客にとっても定番となっている「ロッテワールド」に次ぐ商業施設として、ロッテが鳴り物入りで建設を進めていたところだ。

日本で創業、遅れて韓国に進出

日韓両国で知名度が高く、一定の存在感を放つロッテ。そもそも、どのような企業なのか。

同社の出発点は、創業者・重光武雄氏が早稲田実業学校を卒業した後、1948年に設立した「株式会社ロッテ」までさかのぼる。重光氏は1922年に韓国で生まれ、戦中に日本に渡ってきた在日韓国人1世。韓国名は辛格浩(シン・ギョクホ)という。

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