医師解説、「睡眠の質」ぐんぐん上げる超簡単3秘訣 「少しの心がけ」で全然違う!あなたはOK?

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3つめは「『心地よい香り』でリラックスする」ことです。

【3】「心地よい香り」でリラックスする

「心地よい香り」は「交感神経の緊張」をほぐし、心拍数を下げ、ストレスを解消するといわれます。

リラックスタイムには「アロマオイル」「お香」など、好きな香りを用意してみてはいかがでしょうか。

たとえば、ラベンダー、クラリセージ、プチグレンなどには「交感神経」を抑え、「副交感神経」を刺激する香り成分(リナロール、酢酸リナリル)が含まれているため、リラックス効果が高いといわれます。飲み物であれば、安眠効果の高いカモミールティーを飲むのもいいでしょう。

逆に、リラックスタイムにおすすめしないのが、ゲームやパソコン、とくにスマホです。

つい長時間見てしまいがちですが、スマホの画面から発せられる「ブルーライト」は「交感神経」を刺激し、安眠を妨げてしまいます。とくに、寝る直前までスマホを見ている人は、くれぐれも要注意です。

ラベンダー、クラリセージ、プチグレンなどには「交感神経」を抑え「副交感神経」を刺激する香り成分が含まれている。飲み物なら安眠効果の高いカモミールティーなどがおすすめ(イラスト『「100年心臓」のつくり方』より)

「日々のちょっとした心がけ」が「健康」をつくる

「心臓の休息タイム=就寝時」には、ムダに「睡眠の質」を上げて「交感神経のスイッチ」を入れない工夫をすることが大事です。

「睡眠時間」は重要ですが、私がとくにおすすめしたいのが、「睡眠時間が少々短くても熟睡を心がける」ということです。

「日々のちょっとした心がけ」ひとつで、「睡眠の質」を上げることは可能です。

そうした「ちょっとした日々の積み重ね」が、「健康長寿」をのばすことにつながりますし、長生きのカギを握る「健康の心臓」を守り、日本人の死因第2位の「心臓病(心不全)」を避けることにもつながっていきます。 

みなさんも「日々の睡眠の質」を上げることで、人生100年時代を元気に楽しめる「100年心臓」を、ぜひ手に入れてくださいね。

池谷 敏郎 医学博士/池谷医院院長

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いけたに としろう / Toshiro Iketani

1962年、東京都生まれ。医療法人社団池谷医院院長。東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科に入局。1997年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。専門は内科、循環器科。現在も臨床現場に立つ。生活習慣病、血管・心臓などの循環器系のエキスパートとして、数々のテレビ出演、雑誌・新聞への寄稿、講演など多方面で活躍中。東京医科大学循環器内科客員講師、日本内科学会認定総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。著書に『体内の「炎症」を抑えると、病気にならない!』(三笠書房)、『「血管を鍛える」と超健康になる!』『血管の名医が教える15歳若返る習慣』(ともに知的生きかた文庫)などがある。

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