ブロッコリーを包丁でカットするときなどは、「聖飢魔Ⅱを歌いながら裸で包丁を振り回して、変なおじさんに見られているかも」と笑っていました。
下の娘さんは「ギターを習いたい」と耕一さんに言ったそうで、一緒にギターを買いに行って教え始めたそうです。まるで子どもたちの友達、あるいはお兄さんのような存在となり、早い段階でなついていました。耕一さんが農業経営ということもよかったようです。
なつみさんは会社経営で忙しく不在がちですが、農業は基本的には家の周りの畑にいて安心できる。「おもしろい人だし、ギターも教えてくれるし、ママが家にいなくてもこの人だったら」と思ったとのこと。
上の娘さんは「お父さん」と呼び、下の娘さんは「パパ」と呼んでいるそうです。彼は「父親になろうなんて思っていない。自分の子どもではないのだから父親なんておこがましい。これからも一人の人間として接していきたい」と言っていました。
「親が離婚しているなんて」は過去の考え方
ちなみに、なつみさんの高齢のお母さんにも「もしよければ一緒に暮らしませんか」と申し出たそうです。彼の明るさ、おおらかさに包まれて、彼ららしい新たな家族のカタチが生まれました。
当相談所では、シングルファザーまたはシングルマザーが年間5〜6組ほど成婚します。「親が離婚しているなんて」「本当のお父さん、お母さんじゃない」という差別的な考え方は過去のもの。
初婚によってできた家族を維持するために耐えながら結婚生活を送る時代ではありません。多様な生き方、幸せのあり方が認められている時代です。子どもと一緒により自分らしく生きられる新しい家族を作っていいのです。
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