ただ、現実的には思春期のお子さん連れの再婚は難しい面もあります。お子さんが小学校低学年くらいまで、あるいは成人してからのほうが結婚生活はうまくいく可能性が高いでしょう。そうしたなかで、なつみさんと耕一さんは珍しいケースでした。
3人の娘がいる資産家の男性と結婚した20代女性は、上の2人の娘たちからいじめられて家出しました。娘たちが「お父さんを取られた」という気持ちになったようで、毎日「本当のママだったらこうしてくれたのに……」と比較し、嫌味を言ってきたそうです。
末娘が「ママ帰って来て」と電話をしてきて家に戻りましたが、その後、上の娘たちが結婚して独立するまではたいへんでした。今は自身の子宝にも恵まれ、幸せに暮らしています。
娘をライバル視してしまう若い婚活女性
子ども側の感情だけでなく、結婚する側の感情の問題でうまく家族になれないケースもあります。高校生の娘がいるシングルファザーが、若い初婚女性とお見合いしました。当初、娘側は女性にいい印象を持ちましたが、女性側は違ったようです。
交際が始まると、「子どもがいないところで会いたい」と言い出しました。父親が「子どもに食事を作るために帰る」と言うと、「もう高校生なんだからご飯くらい自分で作れるでしょう。しつけがなってないんじゃない」などと文句タラタラ。
要は「娘ばかり見ないで、私を見てほしい」と娘をライバル視してしまったのです。こうなると、娘も「お母さんになる人なら、無条件に自分をかわいがってくれると思っていたのに……」と悪印象を持ちます。このカップルは破談になりました。
子どもを連れての婚活、再婚は、やはりお子さんの感情を抜きにして進めることは絶対にできません。私たちアドバイザーも、そこは慎重にアドバイスしています。
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