日本株の堅調を支える内需と「もう1つの要因」 日米の最新経済指標を点検すれば見えてくる
日経平均株価は4月18日まで8連騰を記録、2万8000円台を回復するとともに、年初来高値を更新している。
日本株堅調の背景にあるものは何か
背景にあるのは、ひとことで言えば、「底堅い内需」と「適度に弱いアメリカ経済」の2つだ。
まず、日本の内需はアメリカ対比で方向感が良く、インフレの打撃も小さい。そしてこの間、賃金上昇率はジワジワと加速しており、個人消費の源泉が確保されつつある。最新の春闘賃上げ率に鑑みると、2023年度の所定内給与(毎月勤労統計ベース、基本給に相当)は2%超の伸びが実現する可能性が高い。
この「快挙」とも言うべき約30年ぶりの賃上げ率が、現役世代の消費心理改善に貢献していることに疑いの余地はなく、消費の追い風になると期待される。そうした中、日本の内需関連株はインバウンドのさらなる回復期待と相まって物色対象となっている。
他方、アメリカ経済は良い意味で減速が続いている。ハードランディングと言うほど厳しくはなく、ソフトランディングと言うほど甘くもない。
この「適度」な減速が続けば、インフレ率が落ち着くことで、やがてFRB(連邦準備制度理事会)が金融引き締めの手を緩めると期待される。今回はこの「2つの根拠」について、最新の経済指標を整理して見たい。
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