日本株の堅調を支える内需と「もう1つの要因」 日米の最新経済指標を点検すれば見えてくる

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まず日本の「底堅い内需」を説明するものとしては、3月のサービス業PMIが55.0を記録したことが特筆される。この55.0という数値は2007年9月の統計開始以来2番目に高く、なおかつ現在の先進国の水準を明確に上回っている。

また3月の景気ウォッチャー調査も内需の底堅さを再確認させる結果であった。現況判断DIは53.3へと1.3pt(パーセントポイント)の改善を示し、先行き判断DIに至っては54.1へと3.3ptも上昇し節目の50を超え、2カ月連続で現状と先行きが共に50を上回った。身近なモノが値上がりし家計を圧迫するいっぽう、コロナ禍において自粛を迫られてきた消費が回復し、景気の肌感覚が改善したとみられる。

なお、景気ウォッチャー調査は速報性に優れていながら、予測精度が高いことが知られておりGDP(具体的には在庫を除いた「最終需要」)との連動性が認められている。

また株価についても景気ウォッチャー調査が改善傾向にあるとき、日本株がアメリカ株に対して優位となるという一定の関係があり、これで2022年以降の日本株優位を一部説明することができる。

株価が景気ウォッチャー調査に影響を与えているという、逆の因果関係も完全には否定はできない。だが、2022年以降の日本経済はアメリカ対比で方向感が良いのは事実であり、そうした景気認識に基づいて日本株が選好されている可能性が高いと筆者は考える。

アメリカの景気減速とインフレ率低下の併存は本物か

一方、アメリカ経済は、景気減速とインフレ率低下が併存する構図が続いている。ISM製造業景況指数をはじめとする企業景況感や、金利に敏感な住宅関連指標(中古住宅販売、住宅着工件数)が明確な減速基調にある反面、雇用統計は労働市場の歪みを映じつつも、全体としてみればまずまずの改善基調を維持しており、これらを総括すると「適度に弱い」という表現が馴染む。

3月雇用統計によると、雇用者数は前月比プラス23.6万人と市場予想におおむね一致して3カ月平均ではプラス34.4万人となった。事前に公表されていたマクロ指標(求人件数、失業保険申請件数)の多くが労働市場悪化を示唆していたこともあって一部では雇用統計の大幅悪化が予想されていたが、少なくとも3月分においてそれは杞憂に終わった。

失業率は3.5%へと低下した。また失業者を広義の尺度で捉えて算出するU6失業率(フルタイムの職が見つからず、やむなくパートタイム勤務に従事している人を失業者と見なす)も6.7%へと低下するなど広範な尺度で改善がみられた。

過去数カ月、企業が人件費増加に及び腰となる中、フルタイム労働への就職がやや困難になっている傾向が浮かび上がっていたが、3月はフルタイム労働者の比率が上昇するなど、企業が「背に腹は代えられぬ」として労働力確保を優先している様子が透けて見えた。

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