記憶力や論理的思考力・説明力、抽象的な思考能力など、「頭がいい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があり、後天的に獲得している能力は少ないと考える人が多いのではないでしょうか。
その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当の西岡氏は、小学校、中学校では成績が振るわず、高校入学時に東大に合格するなんて誰も思っていなかったような人が、一念発起して勉強し、偏差値を一気に上げて合格するという「リアルドラゴン桜」な実例を集めて全国いろんな学校に教育実践を行う会社「カルペ・ディエム」を作っています。
そこで集まった知見を基に、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載(毎週火曜日配信)。第60回は東大生が紙の手帳を愛用する理由について西岡氏が解説します。
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手帳は「自分を元気にするためのツール」
これだけデジタル化が進んでいる今ですが、東大生はスマートフォンのスケジュールアプリではなく、紙の手帳を愛用している人がとても多いです。受験生の時代も、大学に入ってからも、スマホやタブレットではなく、紙の手帳で、自分の学習の進捗や、学校行事の日程・受験スケジュールなどを管理しています。
今年東大に合格したようなコロナ世代ですらそういう人が多いので、これはずっと続いていく傾向なのではないかと思っています。いったいどうしてなのでしょうか。
今回は、「手帳」というものを東大生がどう使っているのかについてお話ししたいと思います。結論から言うと、紙の手帳は「自分を元気にするためのツール」だと言えます。
こちらの漫画をご覧ください。これは『ドラゴン桜』の中で、受験生の水野が、成績が上がらないことを気に病んでしまったときのシーンです。
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