「運動してダイエット」が見落とす"不都合な真実" その反動で食欲が増し太ってしまうこともある

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タイトルのとおり「あなたがもし太っているなら、その原因は、食生活であることがほとんど」と指摘しつつも、ただ食べる量を減らしてもうまくいかない、と。なぜでしょうか。

食べる量を減らせばお腹が空くので、間食に手が伸びます。また、ダイエット中の人の食生活でありがちなのが、「朝はドーナツ1つだけ」「ご飯を食べると太るから軽いパンを食べている」など、食べる量自体は減らしていても、太りやすい食べ物を食べているパターンなのだそう。それでは結局やせるのは難しい。

1日3食しっかりバランスのよい食事をとったほうが腹持ちがよく、消化吸収もよくて内臓にも負担をかけないのでラクにやせられるというのが森拓郎さんの答えです。

なおかつ、食事を減らしていったんは体重が減ったとして、「その生活を一生続けられますか?」と問いかけます。

太る傾向のある人、リバウンドしやすい人は「ダイエットに成功したら、また前のように好きなだけ食べられる」と勘違いしている、と。1年かけてつくった体は1年以上キープして初めて「成功」といえるのであって、続かないダイエット法はムダと言い切ります。

腹筋ではお腹周りの脂肪は落ちない

循環器内科医の池谷敏郎先生も『内臓脂肪を落とす最強メソッド』(東洋経済新報社)で、食事を抜くダイエットでは内臓脂肪は減らない、むしろ増える恐れもあると指摘しています。

極端に食事を減らすと、脂肪と一緒に筋肉も落ちてしまいます。すると食事制限をやめたときに、筋肉の減ってしまったところに脂肪がつきます。
『内臓脂肪を落とす最強メソッド』より

内臓脂肪はお腹周りにつく脂肪で、内臓脂肪が増えると高血糖、糖尿病、高血圧などの生活習慣病を引き起こしやすくなるのです。

さらに、筋肉がなくて脂肪ばかりがついた状態は「サルコペニア肥満」と呼ばれ、そのリスクについても警鐘を鳴らします。通常の肥満よりも生活習慣病になる可能性が高く、なおかつ、筋肉が減ることで運動機能が低下し、将来的に寝たきりや要介護になるリスクも高まってしまう、と。

こう聞くと、「高齢者の話?」と思うかもしれませんが、池谷敏郎先生は、無理なダイエットを行った結果、肥満体には見えなくてもぷよぷよの体を持った「サルコペニア肥満」になるケースが増えている、と語ります。

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