「運動してダイエット」が見落とす"不都合な真実" その反動で食欲が増し太ってしまうこともある
つまり、脂肪を落とすにしても、筋肉は残したままでなければ「やせたけど健康ではない」状態になってしまうのです。こうしたパターンは男性でも多々あります。
では、「腹筋をすればいいの?」と思うかもしれません。これもほぼ間違い、と池谷敏郎先生。ひざを固定して頭の後ろで腕を組み上半身を起こす、いわゆる腹筋運動は、内臓脂肪を落とす効果はほとんど期待できず、主に太ももが鍛えられるだけで腹筋もつきにくい、とのこと。
とはいえ、運動の効果を否定しているわけではありません。内臓脂肪を落とす方法としては食事が9割だけれど、健康的でメリハリのある体をつくる最後の仕上げとして運動も取り入れたほうがいいというのが池谷敏郎先生の考えです。
運動の反動で食欲が増すことも
ダイエットは食事が9割という点は、森拓郎さんも池谷敏郎先生も共通です。30分ランニングをしても、消費するエネルギーは200キロカロリーほど。つまりは、おにぎり1個分程度です。食べたぶんを運動で帳消しにすることはまず不可能ですから、運動でやせるという作戦はほぼ無理です。
実は、水泳は逆効果で、むしろ食事量が増えることが多いという研究結果もあります。水泳は全身運動で、しかも冷たい水に浸かるので、それだけでもかなりのエネルギーを消費します。冷たい水を飲むと、温めるためにエネルギーを使うのと同じですね。だからこそ、水泳はやせるはずですが、現実は、急激にエネルギーを消耗するからこそ、その反動で食欲が増して食べてしまう。それが人間なのです。
そこで、食事にフォーカスしたダイエットを提唱しているのが、女性専門パーソナルトレーナーの石本哲郎さんの『筋トレなし、食べてやせる! 神やせ7日間ダイエット』(KADOKAWA)。
食事、筋トレ、有酸素運動の3つをセットで行えば、最も効率よくダイエットができると前置きしたうえで、ただ、筋トレや有酸素運動などのトレーニングを指導してもあまり体が変わらない女性もいる、と語ります。
この本で提案しているのは、1日3食の2パターンの固定メニュー。ストレスなく続けられるように1日3食しっかり食べることが大前提で、そのほうがリバウンドしにくいと石本哲郎さんはいいます。
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