「朝食」抜きが脂肪肝や糖尿病を悪化させる
「食べる量を減らしているのに、やせない……」と、お悩みの方へ。もしかしたら“肝臓にたまった脂肪”のせいで、肝臓が十分に働いていないのが原因かもしれません。肝臓は食べ物を体のあらゆる部位で必要な形に変化させる(=代謝を司る)、人体最大の臓器。肝臓に脂肪がたまると本来の働きができず、太りやすく、疲れやすくなります。これが“脂肪肝”という病気です。
脂肪肝の正式な病名は、「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」といいます。飲酒習慣がないのに肝細胞に脂肪がたまる病気で、現在、日本では成人の約3人に1人、2300万人以上が罹患しています。そして、今のところ脂肪肝を治す特効薬はないのです。
でも、治らないと諦める必要はありません。科学的に証明された改善法があります。
ーーその方法が“肝臓をいたわる食事”です。
実際に食事の改善で減量に成功し、脂肪肝を克服した患者さんのケースを元に食事法をご紹介しましょう。
飲酒はしないけれど、甘いものが大好きなKさん(女性・当時58歳)は、幼少期からずっとぽっちゃり体型だったそうです。しかし50代後半になって、食事量は変えていないのに1カ月に1㎏ずつ増える事態に……。不安になってかかりつけ医を受診すると、ヘモグロビンA1cを含む血糖値が高く「糖尿病」との診断を受けました。そして、足を運んでくださったのが当院の「スマート外来」で、脂肪肝からの脂肪肝炎(NASH)を発症していることも見てとれました。
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