なぜか「評価される人」は話の中身が明らかに違う 大事なことは「どう言うか」より「何を言うか」

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「言語化」と「伝え方」はまったく別のスキル。そのことをご理解いただくために、そもそも「言葉を使ったコミュニケーションの本質」について触れる必要があります。

コミュニケーションとは、そもそも「何を言うか」と「どう言うか」に分解することができます。たとえば、

● 話の最初に「恐縮ですが、」と付ける
● 「勉強しなさい」より「一緒に勉強しよう」と言う
● 「まるで○○」と例え話を出す

などは、物事を「どう言うか」の話です。前置きを置いたり、語尾を変えたり、例えてみたりということはありますが、「言う〝内容〟」そのものが変わるわけではありません。この「どう言うか」のためのスキルが「伝え方」です。

一方で、私たちが何か言葉を発する際、「どう言うか」を考える前に、そもそもの「言う〝内容〟」を考えるはずです。この「言う〝内容〟」こそが「何を言うか」であり、そのためのスキルが「言語化力」です。

仕事の評価は「どう言うか」より「何を言うか」で決まる

「伝え方」を学んでも「言語化力」が身に付かない理由がわかっていただけたでしょうか。

この2つはコミュニケーションの中でも、別の工程のためのスキルなのです。「どう言うか」のスキルをいくら身に付けても、「何を言うか」そのものをよくすることはできません。

では、「何を言うか」と「どう言うか」、どちらが大事なのでしょうか。このことを、ある会議の様子を例に取りながら、より丁寧にご説明したいと思います。あなたが主人公です。あなたが「意見を聞く側」になったと仮定して、架空会議をしてみましょう。

架空会議・社内編
会議内容:新商品の販促ポスターデザイン検討
出席者:あなたを含めて4名
※ポスターデザインが2種類並んでいる
テーブルの上には、今度発売する新商品の販促ポスター案が2つ並んでいます。あなたはこのチームのリーダーです。チームメンバーにどちらのポスター案がよいか意見を聞いていきます。

あなた「Aさんはどっちがいいと思う?」

Aさん「うーん……1案目ですかね……」

あなた「それはどうして?」

Aさん「うーん……何となくきれいにまとまっていて……」

あなた「Bさんはどっちがいいと思う?」

Bさん「ええっと……僕も1案目かもしれないです……」

あなた「お、それはどうして?」

Bさん「いやー……ええっと……1案目のほうがシンプルで好きです……」

あなた「なるほど」

Cさん「私は2案目がいいと思います」

あなた「それはどうして?」

Cさん「 新商品のコンセプトは『忙しい主婦でも手間なく使える』ということです。2案目のほうが主婦向けの商品だとわかりやすいですし、『手間なく』の文字も目立っているので、コンセプトに合っていると思います」

さて、あなたはどの意見を採用しますか?

次ページどちらの案がよさそうだと感じましたか?
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