家電ノジマが「ドコモショップ」を爆買いした成算 過去最大級のM&Aで携帯販売業界トップを猛追
予算やノルマで現場が疲弊している
――コネクシオの買収を決断した狙いは何でしょうか。
家電も携帯ショップも、成熟市場だ。家電の売り上げなんて、ここ10年の数字をみると、ノジマ以外はほとんど伸びてない。成熟市場で伸ばせるノウハウがあるから、コネクシオを買収した。
ノジマは2015年に(携帯ショップ大手の一角だった)ITXを買収して立て直した。同じようにコネクシオも立て直していくつもりだ。
――コネクシオは2023年3月期も2期連続で営業減益の見込みです。厳しい経営環境で立て直せますか。
まず従業員の待遇を改善する。コネクシオはボーナスが業績連動型で、業績低迷に伴って、すごい勢いで落ちる予定だった。それを従業員の生活を守るため、下げないことにした。
会社の業績の良し悪しはすべて幹部の責任で、従業員に対してその負担をかけることは一切したくない。ベースの賃金についても、ノジマと同様に上げていく。
コネクシオには予算もノルマもあって、従業員が疲弊してしまっている。ノジマは営業会社なのに、予算やノルマがない。一般的には、数字を追いかける会社がいい会社だと思われているけど、僕は「数字を追いかけるな」と言っている。
ノジマは本部が(一律に営業施策などを)決めるのではなく、店や従業員個人の裁量を大きくしている。こうした方式をコネクシオにも取り入れていきたい。
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