元Jリーガーも呼ぶ「公立中」の不登校支援の現場 IT会社「サイボウズ」のオフィス見学も行った
元Jリーガーが指導
中学校の卒業式を翌月に控えた2月14日、横浜市内にある鴨居中学校(長島和広校長)の体育館では、小ぢんまりとしたサッカー教室が行われていた。
生徒たち5人ほどを相手に、数人の指導者たちがパスやシュート練習をやっている。最初は動きが固かった生徒たちも、体がほぐれてくると次第に笑顔が出てきた。
指導者の中で、一際キレのいい動きをしている男性がいる。元Jリーガーの波戸(はと)康広氏だ。
このサッカー教室は、横浜F・マリノスのホームタウン活動を担っているF・マリノススポーツクラブが、同校の「和(なご)みルーム」に登録している生徒を対象に実施したものだ。
「和みルーム」とは、同校の特別支援教室の名称で、集団学習への参加が難しい子どもが一時的に落ち着いた環境で学習するためのスペースである。
横浜市では市内の全小・中・義務教育学校に設置されているが、取り組み方、内容などは学校に任されている。鴨居中学校のように、不登校生徒の支援を主とし、専任の指導員がいて、フリースクールのような先進的な取り組みをしている例はまだ少ない。そしてこの「和みルーム」の特徴は校内の活動だけでなく、外部との接点を増やそうとしている点にもある。
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