【更年期障害】動悸や関節痛など、意外な症状も 診断のポイントや、間違いやすい病気も解説

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では、更年期障害の症状には、どんなものがあるだろうか。よく聞くのは、顔のほてりやのぼせだが、実際にはかなり多岐にわたるという。

「顔のほてり、のぼせなどで上半身が暑くなったり、そのせいで汗をかいたりというのは、エストロゲンの低下による典型的な症状です。また節々が痛いという関節痛、手指がこわばるといった症状も少なくありません。そのほか、不安やイライラといった精神症状など、更年期障害の症状は本当にさまざまです」(牧田さん)

以下がよく挙げられる更年期障害の症状だ(外部配信先では画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

日本産科婦人科学会によると、更年期障害にはほてりなどの「血管拡張と放熱に関係する症状」、関節痛などの「その他のさまざまな身体症状」、イライラなどの「精神症状」があるという。しかし、「どこまでの症状が更年期障害なのかというのは、非常に難しいところです」と牧田さん。

更年期障害は“除外診断”が重要になる

「じつは更年期障害の定義はありますが、どの症状を更年期障害とするのかについては明確な診断基準がありません。例えば幻聴があって眠れないのだとしたら、それは精神疾患です。でも、ホットフラッシュのせいで眠れないのだとしたら、更年期障害だということもあります。だから、診断では“ほかの病気による症状ではない”こと、つまり除外診断が重要になるんです」(牧田さん)

実際、「更年期障害かもしれない」と受診した人が別の病気だったために他科を紹介したケースや、逆に他の診療科で原因が見つからずに同院を受診された人が更年期障害だったというケースがあるそうだ。

では、更年期障害と間違われやすい病気には、どんなものがあるのだろうか。牧田さんの解説によるとこうだ。

「例えば上半身だけのほてり、のぼせがあるときは更年期障害である可能性が高いので、最初から産婦人科を受診していいでしょう。一方、めまいは耳鼻科、頭痛や貧血は内科、関節痛は整形外科を先に受診したほうがいいケースもあります」と牧田さん。

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