英語が話せない原因は「英語力」より「日本語力」だ 「日本語をそのまま英語で表現」の落とし穴

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私たちは学生の時から英語を読み、分からない単語があれば辞書で調べるということをしてきましたが、その辞書に書いている日本語さえも、誰かが解釈して訳したもの。絶対的な正解ではありません。

そもそも言葉は使う人の文化によっても捉え方が変わります。ですので、そっくりそのまま日本語を英語に置き換えようとしても、限界があるのです。

英語の世界では日本語のルールは通用しない

ではどうすれば、この英語と日本語の差を埋めることができるのか。それは、相手の言語ルールに当てはめて考えることです。

海外の国に入国したら、その国のルールに従わなければならないですよね。言葉も同じです。その言葉が持つルールを知って、従わないといけないのです。

では早速、英語と日本語それぞれにあるルールをお伝えします。

1、日本語は曖昧、英語は具体的。
2、日本語は名詞を、英語は動詞を大切にする。
3、日本語は大切なことを後に、英語は先に言う。

ルールはこの3つ。1つずつ解説していきますね。

1、日本語は曖昧、英語は具体的

まず、次の日本語の文章を読んでみてください。

「私は社会人です。」

さて、これを英語で言うとしたら、あなたならどう表現しますか? 「社会=society」と訳してそのまま表現してしまうと、

I am a society people??

などと意味の分からない英文になってしまいますよね。

ここで必要なのが、日本語を噛み砕くという作業。その言葉が具体的にどういう意味なのか、何を伝えようとしているのかを深掘りする必要があるのです。なぜなら、日本語はこのように抽象的で曖昧な表現が多いから。そこで具体的に何を言いたいのかを明確にし、補足をしないと英語で表現することができないのです。

ではその補足を入れながら英文を作っていくのですが、そもそもの前提としてこの話し手がどんなことを伝えようとしているのか。それによって表現は変わってきます。

例えば「私は仕事をしているんだ」と伝えたくて、「社会人」と言う表現を使っている場合、

I am an office worker.

I am a worker. 

のどちらも正解なのです。

このように、「社会」などと抽象的で私たち日本人でも定義しにくい表現が、日本語には多い。それを英語で表現するためには、この日本語を「噛み砕き、具体的にする」という作業が必要なのです。日本語の単語そのものに惑わされずに、真の意味を捉えていくことが必要なのです。

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