今年の日本球界は、春から非常に盛り上がっている。言うまでもなくWBCが開催され、日本が世界一になったからだが、それは同時に「日本だけでなくさまざまな国、環境でプレーする選手たちが大舞台で躍動した」大会でもあった。今はやりの言葉で言えば「野球のダイバーシティ」の楽しさに、世界の野球ファンは酔いしれたのだ。
実は同じ3月に、日本の鹿児島県で「野球のダイバーシティ」を象徴するような野球大会が行われていたことをご存じだろうか。名付けて「薩摩おいどんカップ」。
2月後半から3月にかけて、日本の社会人、大学、独立リーグ、プロ野球ファーム、さらには来日中のWBC代表チームまでもが参加して、鹿児島県内で交流戦が行われたのだ。
「薩摩おいどんカップ」の開催記者会見は、昨年8月に東京で行われた。筆者はこの会見にも参加したが、このときには大学、社会人合わせて十数チームで、NPB球団も興味を示している、とのことだった。
それが、ふたを開けてみれば36チームにまで膨らんだのである。
プロ野球や社会人など36チーム
・大学
慶應義塾大、立教大、亜細亜大、中央大、西南学院大、日本経済大、筑波大、鹿屋体育大、鹿児島大、第一工科大、鹿児島国際大、東京大、法政大、八戸学院大、福岡大、大分大、広島経済大、神戸学院大
・社会人
ENEOS、トヨタ自動車、JFE東日本、パナソニック、エイジェック、鹿児島ドリームウェーブ、薩摩ライジング、JR東日本、JR東日本東北、嘉麻市バーニングヒーローズ、新海屋、NTT西日本、JR九州
・独立リーグ
火の国サラマンダーズ、大分B-リングス
・プロ野球
福岡ソフトバンクホークス、読売ジャイアンツ
・WBC代表
WBC中国代表
「薩摩おいどんカップ」のルールは極めてシンプルだ。
1.マッチメイクは実行委員で決定致します。チーム同士での試合決定はご遠慮下さい。
2.球場使用料や審判代などの運営費用はすべて負担致します。
3.鹿児島県での宿泊を原則とします。
要するに各チームは鹿児島に来て宿泊し、スケジューリングされた対戦相手と試合をするだけである。会期は2月23日から3月12日まで。
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