WBC選手が調整「プロ野球キャンプ」で見た激変 長期間合宿をする意義が以前より薄れてきている

✎ 1〜 ✎ 150 ✎ 151 ✎ 152 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ロッテ、佐々木朗希(写真:筆者撮影)

沖縄県、宮崎県、鹿児島県(奄美大島)のプロ野球春季キャンプの取材をすると、今年ははっきりとした変化があった。

2021年以降、筆者は取材申請に当たって「PCR検査の陰性証明書の提示」「ワクチン接種証明」の提示をあらかじめ申し出ていた。昨年などは「48時間以内のPCR検査陰性証明」の提示を求められたので、3日に一度、PCR検査を受けた。終盤になると唾液が出なくなり、のどがカラカラになって困ったが、今年は申請をするとわざわざ「陰性証明もワクチン接種証明もいりませんよ」と電話をしてくる球団広報もいた。

ほとんどすべてのキャンプ地で規制撤廃

春季キャンプ地でも明らかな変化があった。2021年と2022年は、報道陣はグラウンドレベルに立ち入ることができなかった。一般のファンと同じく観客席から動画や写真を撮影するしかなかった。選手に気楽に口を聞くこともできず、囲み取材は原則としてなかった。特定の選手やコーチにインタビューを申し込むと、目の前にいるにもかかわらず「Zoomで」と言われたこともあった。

オリックス、宮崎キャンプ(写真:筆者撮影)

今回も宮崎のソフトバンクキャンプではグラウンドレベルでの取材はなかったが、他のキャンプ地ではエリアを決めて、グラウンドに降りることができた。

選手などへの取材もある程度の規制はあったが、練習施設の外に出てきた選手を呼び止めて囲み取材をすることもできるようになった。「球春が戻ってきた」という実感をようやく持てるようになったのだ。

一昨年は、多くのキャンプ地で観客を入れなかった。報道陣と選手、球団関係者しかいない寂しいキャンプで、報道陣のために一軒だけ弁当を販売する屋台を設けた球団もあった。昨年は観客を入れてはいたが、選手スタッフと観客の動線は厳格に分けられていて、接点はなかった。しかし今年は、ほとんどすべてのキャンプ地で規制が撤廃され、2020年のキャンプ風景が戻ってきた。

次ページWBCに出場の山本由伸や佐々木朗希が調整
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事