破綻する「大学入試の旧セオリー」
これまで、大学入試といえば、英単語や古文、世界史・日本史の知識を徹底的に暗記したり、予備校や塾で対策問題を繰り返したりしてペーパーテストを受けていい点数をとると合格する、というものでした。
しかし、前回(偏差値40台で一流大学に合格する子が続出する訳/4月1日配信)でお伝えしたように、今後、一般入試はより高難度化し、合格枠も減少し続けていくことが見込まれます。どんなに知識を詰め込んだとしても、上位大学の一般入試では、灘高等学校や開成高等学校などの超進学校や、偏差値65以上の高校に通っている生徒の独壇場となっていくはずです。そして、そうでない高校生にとっては不利な戦いを強いられることになるでしょう。
なぜか。それは、受験勉強を始める時点で、超進学校の生徒はすでにアドバンテージがあるからです。
上位高校のカリキュラムは、一般入試で上位大学を目指すことを前提としています。多くの上位高校では高2までに高校の範囲を学習し終え、その後は受験のための基礎・標準的な内容にあてられます。それすらも高3の夏までに終わるという進度です。高3の夏以降は、共通テストや過去問演習の対策を行う時間を十分にとることができるため、それ以外の高校生と比べると準備期間もとりやすいのです。
たとえれば、50m走の20m地点から走り出す超進学校の生徒と競うようなもの。超進学校に通っておらず、部活を中心とした高校時代を送っていた高校生がこのようなゲームを選んだところで、追い抜くことは至難の業です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら