
起業家がVCからの資金調達を検討する際、どんな論点を考えればいいでしょうか?(写真:maruco/PIXTA)
事業を大きくしたい起業家であれば誰もが通るであろうプロセスに、資金調達がある。シリコンバレーの著名なVC(ベンチャー・キャピタル)、アンドリーセン・ホロウィッツの最初期のメンバーであり、起業家としての経験も持つスコット・クポール氏の著書『VCの教科書』から、資金調達の際の基本的な問いについて、3回に分けて考えていこう。今回は1回目となる。
資金調達するときの3つの基本的問い
まず、資金調達の3つの基本的な問いかけをしよう。
1、VCから資金調達するべきか?
2、するならば、その金額は?
3、どんなバリュエーションで?
2、するならば、その金額は?
3、どんなバリュエーションで?
この3つに対する答えは、一見きわめて明白に思える。
できるだけ多くの資金を、自分のビジネスを成長させるために、できるだけ高いバリュエーションで調達すること、となるだろう。
(伝説のベンチャー投資家として知られる)ジョン・ドーアが、資金調達をカクテルパーティーになぞらえたことはよく知られている。
ウェイターがミニホットドッグのトレイを持って近くに来たら、必ず1つもらうこと。その後、ウェイターがいつやって来るかわからないからだ。
それと同じで、資金調達に最適の時期とは、資金が手に入るときだ。あなたが資金を集める準備ができたと判断したタイミングで、資金調達のウェイターが戻って来るかどうかなど、誰にもわからない。
しかしまずは、あなたがふさわしいカクテルパーティーに来ているのかどうか考えることにしよう。
ビジネスにとっての「カンパニー・ベンチャー・キャピタル・フィット」がどんなものか、想像がつくのではないかと思う。
プロダクト・マーケット・フィット──製品と市場の適合性──のように、あなたの会社がVCにふさわしいかどうか見きわめる必要がある。
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