正しい資金調達のための考え方とは
前回は、VCから資金調達すべきかどうかの判断基準について議論した。今回は、VCから資金調達すると決意したとして、いくら調達するべきかについて考えよう。
答えは、「次の資金調達ラウンドのために必要になる重要な中間目標(マイルストーン)まで、安全に到達できるだけの資金を調達すること」だ。
言い換えれば、現在の資金調達ラウンドで資金を集めるときには、次の資金調達ラウンドのことを考えるようにと、わたしたちはよく起業家に助言する。
前回のラウンド以降に達成したことがきちんと反映された金額で、投資家から資金を獲得するために、何が必要になるだろうか?
それにはいろいろ説明する必要があるので、少しずつ解説していこう。
一般に、アーリー・ステージの起業家は1年ごとから2年ごとに新たな資本を調達する。
このタイムフレームは絶対ではないが、スタートアップの世界の一般的な慣習を反映しており、事業が充実した発展を遂げるための妥当な期間を示すものだ。
したがって、最初の資金調達ラウンド(シリーズAラウンドと呼ばれる)で資金集めをする場合、シリーズAよりも(できたら)高いバリュエーションで次の資金調達ラウンド(シリーズB)で資金集めができるように、マイルストーンにたどりつくまで十分活動できるだけの金額を調達したいと思うはずである。
ではそのマイルストーンとは?
それは企業のタイプによって大きく異なる。
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