VC投資の基本ルールは、すべては市場規模に始まり、市場規模に終わる、というものだ。
興味深く、知的刺激を与えるビジネスであっても、最終的に独立し自立できるビジネスを築けるほど市場の規模が大きくなければ、VC投資の対象にはならないだろう。
ビジネスの規模に見合った調達方法を考える
はっきり言って経験則とは、過剰な一般化と、複雑なテーマを単純化する荒削りな方法だ。
とはいえ一般的な経験則として、市場機会は十分に大きくて、7年から10年で数億ドルの収益が出る、高成長で儲かる事業を築けるのだと、あなたは自身を(それにパートナーとなるVC候補を)しっかり納得させることができなくてはいけない。
それほどの利益を生み出すのは並たいていのことではないが、公開会社になるために何が必要か考えれば、こうした財政的特徴は(少なくとも現在の市場では)、数十億ドル規模の公開株式時価総額に裏づけを与えられるだろう。
その時点でのVCの持ち株比率次第で、この投資に対するVCのリターンは、ファンド全体の経済状態に目立った変化をもたらせるほどの額になるはずだ。
では、市場機会がそれほど大きくなかったら?
だからといって、あなたに責任があるとか、あなたのビジネスがよくないというわけではない。多くの創業者がそんなふうに思ってしまうのは残念だ。
あなたは大きな利益を挙げる大規模事業を運営できるだろうし、幸福で豊かで、他人に大きな影響を与える人生を歩めるだろう。そのビジネスは人の役に立ち、人の生活を豊かにし、人を救うかもしれない。
だが、それでもやはりVCからの資金調達とは合わない。
つまりこの場合、どこからどうやって資金を集めるか別の方法を考え、異なるアプローチを見つける必要があるということだ。
たとえば、ごく早い段階で企業に投資し、もっぱら低額の最終バリュエーションの買収によってイグジットすることをビジネスモデルにする、小規模のVCファンド(おもに1億ドル規模のファンドを運用する)があるとする。
市場規模が理由で独立型ビジネスが維持できないならば、この種のVC企業のほうが、あなたのビジネスにふさわしいかもしれない。
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