誘いを断っても「感じがいい人」が言うほんの一言 「うーん、お察しします」気まずい空気はこう避ける

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お断りのシーンをやわらかくする、「断り」のちょい足しことばを紹介します(写真:kou/PIXTA)
何気ない日常の中での一言も、「ちょい足し」するだけで、さりげない品と気づかいが伝わるものです。そんな「ちょい足し」のコツを教えてくれるのは、『さりげなく品と気づかいが伝わる ちょい足しことば帳』の著者で元TBSアナウンサーの今井登茂子さんです。今井さんはコミュニケーション塾の主宰で、60年以上言葉の世界に身を置く、まさに言葉のプロ。書籍でも紹介した「断り」のちょい足しの数々を特別にお教えします。

お断りのシーンをやわらかくする

お誘いを辞退したいけれど、微妙な雰囲気になることは避けたい。相手が、さっぱりと諦めて、嫌な思いを残さないでくれたら。そんな願いをかなえるには、声をかけてくれたことへの感謝と残念な気持ちをシンプルに伝える、ちょい足しことばを使ってみてください。長い事情説明より、ずっと気持ちのよいものです。

例えば、

Aさん:夏木さん、英語が得意ですよね。今度、海外のお客様との懇親会に同席しませんか?
Bさん:今回は遠慮いたします。
 ↓
Bさん:ありがたいお話ですが、今回は遠慮いたします。

と「ありがたいお話ですが」を加えることで、いったん相手の気持ちを受け止めているのが伝わりませんか?

せっかく声をかけてもらったのに、断るのは勇気がいるものです。相手と良好な関係を築いている、相手が好感を持ってくれている、それなのに断ることで印象が悪くなってしまったら……という心配が頭をよぎります。

でも、返事をうやむやにしたり先送りすることによって、相手に失礼になったり、迷惑をかけてしまうこともあります。これは、そんなときに助かるちょい足しことば。人間関係を保ちつつ、やわらかく断りたいときに使えます。

大切なのは「ありがたいし、うれしいのですけれども、諸事情があり、いたしかねます」という謙虚な気持ちで感謝を伝え、相手にしっかりと敬意を払うこと。

次ページ「お断り」をソフトに、相手をがっかりさせないことば
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