「東京一極集中」に貢献している地域ランキング 東京デッドエンド化は誰が生み出しているのか
東京都との人口綱引きに勝利した3エリアは、いずれも東京都に隣接したベッドタウンであり、東京都が有する巨大な労働市場を取り巻くように、全国から東京圏に人口が集中している様子が見て取れます。特に埼玉県は東京都の転出超過数の半分を占めており、残りを神奈川県と千葉県で分け合っている、といった状況です。
中核にある大都市が人口で潤うことによって、そのベッドタウンとなる周辺エリアも潤う、という理想的な広域人口確保の態勢が展開されている、それが東京圏ともいえるでしょう。
東京都を沈ませない「地方大都市における人口ダムの決壊」
次に、東京都との人口綱引きに敗れた43エリアのランキングを見てみましょう。
一目でわかるのですが、東京圏、中京圏、大阪圏と総務省統計局で定義されている「3大都市圏」のうち、東京圏以外の2大都市圏の中核エリアである大阪府と愛知県が東京都に圧倒的に多くの人口を送り込んでいます。
東京都が転入超過となった43エリアからの人口6.3万人のうち、この2エリアで23%を占めており、東京に増加した人口のほぼ4人に1人が「大阪か愛知の元住民」ということになります。
地方創生というと「地味な田舎からキラキラの東京に若者が向かうのは仕方ない」などといった意見もいまだに散見しますが、そうではなく、東京一極集中は「大都市圏からの人口が圧倒的」という結果です。
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