30歳「日本語で歌うアメリカ人」の彼が掴んだ天職 17歳で来日し、歌番組で注目されメジャー歌手に

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「それがわかれば、苦労しないんですけど。

ただ、なぜかヒットする動画って、気を抜いて撮影したときのものが多いんですよね。髪の毛がプリン状態になっていたり、ヨレヨレのTシャツを着ていたり……(笑)。

チャンネル登録者数はちょっと伸び悩んでいたんですが、昨年の早い段階で10万人を超えました。

ソファに座っていろいろしゃべる動画はこれからも続けていきたいと思います。

ただ、コロナの規制も緩和されてきたので、そもそもやりたかった旅行系の動画もアップしていきたいと思っています」

(筆者撮影)

ニコラスさんは大の方言好きでもあり、先日青森に足を運んだときには、タクシーの運転手さんが話す

「んだんだ」

を生で聞けて感動したという。

「YouTubeとは別に、Podcastもはじめたいと思っています。マンネリ化しないようにしたいですね」

音楽バンドの活動もスタート

そして、新たな音楽活動もはじめる予定だ。

「『Silver Kidd』というバンドをはじめます。ドラムのFuyuさんに声をかけていただいて、ボーカルとして参加することになりました。コロナでなかなか日本に来られない状況が続いていたので、リモートで連絡を取り合いながら作品作りをしていました」

ニコラスさんはこれまで、日本語で歌詞を書き、主に日本人に向けて発信してきた。

「今まで、英語で歌詞を書く、英語で歌う、というのをしてこなかったんです。母国語が英語の僕が言うと、おかしな感じに聞こえるかもしれませんが、英語で書いて歌うのが新鮮で、すごいウキウキしました。まるで初めて日本に来たときみたいなワクワク感でした」

「Silver Kidd」は全世界の人たちをターゲットにしての作品だが、日本語バージョンも作られる予定だという。

「メンバーはみんな本当に尊敬できるミュージシャンなので、すばらしい作品ができる自信があります。

17歳から日本で生活した13年間の思いを糧にして、日本のよさを世界に伝えることができればとも思っています」

(筆者撮影)

まだ正式に発売日は決定していないが、年内に新曲が定期的にリリースされる予定だという。

日本人以上に日本を愛し、日本にこだわりを持っているニコラスさん。

アメリカ人だからこそ日本人には見えない、日本のいいところや特徴を発見して、優しく伝えてくれる。

ニコラスさんが配信するYouTube動画は、単純に

「アメリカ人に日本を褒められてうれしい!!」

というのではなく、

「日本のこういう部分って、世界から見たらこんなふうに見えるんだ」

と日本を再発見できる契機になり、とても楽しい。

これからも、日本を、そして世界を舞台に活躍してほしいと思った。

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村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター

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むらた らむ / Ramu Murata

1972年生まれ。キャリアは20年超。ホームレスやゴミ屋敷、新興宗教組織、富士の樹海などへの潜入取材を得意としている。著書に『ホームレス大博覧会』(鹿砦社)、『ホームレス大図鑑』(竹書房)など。

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