フリースタイルのラップで活躍
輪入道さん(30歳)は、高い人気を誇るラッパーだ。ラッパーとはラップミュージックを歌う人だが、輪入道さんはラップの中でも「フリースタイル(即興)」というジャンルで高校時代から活躍している。
フリースタイルのラップバトルをテーマにしたテレビ番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)では2代目モンスターとして出演し、大きなインパクトを与えた。
今年から始まった、ラッパーと芸能人がタッグを組んで二人三脚でバトルを目指す『フリースタイルティーチャー』(テレビ朝日)では、芸能人にラップを教えるティーチャーとして登場している。
そんな輪入道さんだが、今年の9月に『俺はやる』(彩図社)というタイトルの自叙伝を上梓した。
今までに得たラップ界での輝かしい功績についてはもちろん描かれているが、逆に普通ならあまり世の中に出したくはないと思える人生の“恥部”も堂々とさらけ出しているのが特徴だ。
今回は輪入道さんに、なぜラップの世界へ入ったのか、そしてどのような覚悟を持って『俺はやる』を書くことにしたのかを聞いた。
輪入道さんが生まれたのは東京都杉並区だったが、物心ついた頃には千葉の検見川浜に住んでいた。
「普通の中流家庭だったんですけど、両親も自分もあまり着る服に頓着しない性格だったんです。親戚からのお下がりのトレーナーとかオーバーオール着て学校に行ってました。それを同級生からはずいぶんからかわれました。
もともと協調性があるタイプでもなく、先生にはよく怒られてましたね」
小学校3年生のときには、教師に目をつけられ毎日ずいぶん怒られ、体罰も受けた。
輪入道さんが1人だけクラスから隔離され自習させられるという、前例のない特殊な措置もとられた。
「よっぽど酷い暴力事件でも起こさない限り、そんなことにはならないと思うんですが……。正直、思い当たる節はなかったんですね。
数カ月で“1人教室”は終わったんですが、高学年になってからクラスメイトからイジメを受けるようになりました」
男子たちからは、
「触るな!! ●●菌が伝染る!!」
とはやし立てられた。
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