放置された「古民家」が"宝の山"と言える納得理由 「もったいない」から生まれた循環型ビジネス
いくら築年数が古くても、「1945年より後に建てられた家は古民家とは呼べない」と私たちは考えています。これは私たちがたくさんの古い家を見てきての実感でもあります。
あと数十年経っても、古民家の数は一切増えない。つまり、古民家は有限な資産なのです。このような側面からも古民家は貴重な資産であると言えるでしょう。
深刻さを増す「放置古民家」問題
先ほど古民家が空き家になり、壊されていると述べましたが、現在の日本では、空き家の数が加速度的に増えています。
少し前のデータになりますが、総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2018年における日本全体の空き家数は846万戸でした。
これに対し、野村総合研究所は2033年の空き家数が2100万戸まで増えると予測しています。少子高齢化と人口減少が進む日本では、空き家の増加に歯止めがかからない状態です。
地方では、問題はより深刻です。総務省の「平30年 住宅・土地統計調査」によれば、都道府県別に見た空き家率ワースト3は山梨県(空き家率21.3%)で、次いで和歌山県(20.3%)、長野県(19.5%)でした。
空き家を放置しておくことには、たくさんのリスクがあります。雑草が伸び放題になり、ドアやガラス窓が壊れたままの家は、治安や景観など近隣に多大な迷惑をかけることでしょう。不法侵入者や動物などが居つくと、犯罪や事故、放火といった思わぬトラブルを引き起こす危険性も高まります。
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