
坂本龍一さんの曲作りの源泉
かなり昔の話ですが、作曲家の坂本龍一さんが、あるインタビューに答え、「自分に、天分は何もない」と言い切っていたような記憶があります。「自分の友だちには、音楽家や作曲家がたくさんいる。彼らには、才能もセンスもある。ひらめきも鋭い。けれど自分には、何一つない」というのです。
センスも、才能も、ひらめきもないとしたら、どのようにして曲を生み出しているのでしょう?
「頭の中から、昔聴いた音楽を引っ張り出して、古い音符を組み合わせているだけ」――子どものころから音楽が大好きで、24時間音楽に触れ、そのころからのインプットが曲づくりの源泉になっていたのです。
坂本龍一さんは、クラシック、ジャズ、歌謡曲からも、さまざまな音符を頭の中に取り入れた。そして、それらを組み合わせて、新しい表現を生み出しました。
ところが多くの人は、彼のようにたくさんの音符が頭の中に入っているわけではありません。組み合わせのパターンも少ないため、新しいアイデアが生まれません。
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