「断り方」が上手い人と下手な人の決定的な差 断るときはいきなり「ノー」と言うのはNGだ

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つい自分の思いを抑え込んでしまうことはありませんか。上手な断り方をするためにはどうすればいいのでしょう(写真:Fast&Slow/PIXTA)
人間関係をつくるなかで、言いたいことを我慢したり、自分の思いを抑え込んでしまったりする人は多いでしょう。そんな方におすすめなのが、「自分も相手も大切にする自己表現」である、「アサーション」です。アサーションとは、「自分の言いたいことを大切にして表現する」と同時に、「相手が伝えたいことも大切にして理解しようとする」コミュニケーションのことを言います。
本稿では、『言いにくいことが言えるようになる伝え方 自分も相手も大切にするアサーション』の著者であり、日本におけるアサーション・トレーニングの第一人者である平木典子氏が、自分の「思い」を伝える方法について解説します。

断るときはいきなり「ノー」と言わない

やめてほしいことを伝えるのと同様に、できないことはできないと、誠意をもってきちんと伝えることも大切です。残業をする時間がないことを伝えるときの注意点があります。

即座に「できません」「無理です」と突っぱねないこと。

意見を伝えることが大切とは言っても、いきなり「ノー」と言われたら、相手は驚き、立場をないがしろにされたと感じるおそれがあります。また、一方的で、攻撃的にも聞こえます。

互いの立場を守り、大切にするには、いきなり「ノー」と言わず、自分と相手の緊急度を見極めてから、伝えます。「それはできそうもない」ということが明確な場合は、状況や事態を忌憚なく伝え、丁寧に断る試みをしましょう。

もし、その場で判断できない場合は、「考えてみます」と返事をする。そう言われれば、相手は断られたときの心の準備ができ、あとで「できない」と言われても、いきなり「ノー」と言われるよりはるかにショックは少ないでしょう。

「依頼」を「断る」ときは、葛藤が生じます。それを避けようとして「黙って引き受ける」あるいは「無理です」と突っぱねる。これは非主張的なやり取りと攻撃的なやり取りの典型と言ってもいいでしょう。

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