「恋愛脳のせいで浪人」女子大生がハマった暗闇 YouTuber「まみやで」さんに浪人時代の話を聞く

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こうして浪人を決め、ゴールデンウィークの前には、母親に浪人の意志を伝える手紙を渡し、再受験を認めてもらいました。それがまみさんにとって初めて、母親に自分の意見を主張して説得し、背中を押してもらった経験だったのです。

そんな彼女は、自分が現役で落ちてしまった失敗をこう分析します。

「恋愛の失敗ももちろんですが、最低ラインばかり見て勉強していたんです。ギリギリ滑り込めたらいいと思って、大学ごとの傾向の違いや試験後の得点調整などを考慮していないアバウトな勉強をしていました。『英単語帳をとりあえず覚えればいいんや!』って感じで楽観的に考えていたんです」

だからこそ、自分の意志で浪人を決断してからは、同志社大学の過去問対策・研究を徹底し、予備校にある20年分ほどあった赤本をすべて3周し、やり尽くしたそうです。

恋愛面で失敗した精神面でも対策

また、前年に恋愛で失敗した精神面に対してもしっかりと対策を打ちました。

「この1年は男子を一切見ない、しゃべらないと決め、ご飯を食べるのはいつも1人という禁欲生活を自分に課しました」

こうして不退転の決意を持ってはじめた浪人生活。前期は予備校の授業料を稼ぐために6時から12時までアルバイトをして、大学の授業に出てから夕方から図書館で5~6時間勉強しました。後期は休学して1日中勉強に打ち込み、同志社の模試の判定をBからAまで上げます。

そんな一生懸命な彼女に受験勉強を頑張れた理由について尋ねると、「自分へのコンプレックスが大きなエネルギーになった」と語ってくれました。

「私は今までの人生で、自分で決めたことを何も達成できていませんでした。だから、周囲の人への劣等感が半端じゃなかったんです。今頑張らないと、これから先も『どうせ自分なんて……』が口癖の人間になってしまうと思いました。成功体験を得てそんな自分を変えたい。それがいちばん大きかったです」

そして、受験本番では同志社大学を2月5日から11日まで連続で受験し、6学部すべてに合格して法学部政治学科に進学しました。

「1年決意を決めてやったんですけど、ずっと『関関同立から関関同立に行くなんて、意味のないバカなことしとるなぁ』とか、『入ったところで何か変わるんかなぁ』と自問自答して悩んでいました。でも、行きたい大学に入れて本当によかったなと今は思います」

人生で初めて、自分の力で勝ち取った成功体験は彼女の人生を明るく、豊かなものにしてくれました。

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