「恋愛脳のせいで浪人」女子大生がハマった暗闇 YouTuber「まみやで」さんに浪人時代の話を聞く

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急な志望校の変更ではあったものの、当時の模試の成績では関西大学がC~B判定で、同志社大学がD~C判定。少し頑張れば狙えないこともなかったため、まみさんは気合を入れて頑張りました。

平日は7時に学校に行って8時半に授業が始まるまで自習室で勉強し、授業をこなした後、学校が終わってから10時までずっと予備校で勉強を続けました。休日には1日中予備校にいて12~13時間の勉強をこなしたそうです。

「トイレも風呂もリビングも、英語の文法の紙を貼っていました」と生活を勉強一色にしたまみさん。着実に成績は向上し、同志社大学に合格する手応えを確かに感じていました。

しかし、12月に突入し、大きなアクシデントが生じました。朝から晩まで予備校にいたのに、勉強ではなくて、恋愛のことばかり考える”恋愛脳”に陥ってしまったのです。

「今まで見ているだけだった好きな子と喋るようになりました。それで、気持ちが高まってしまって、その子のことばかり考えるようになってしまったんです。大学の過去問を解いていても雑念が入ってしまい、勉強に全然集中できなくなりました」

結局、いちばん大事なこの時期に追い込めなかったことが響いて、受験した同志社大学の法学部政治学科にわずか5点差で落ちてしまいました。

「人生かかっているのに何をしていたのか」

「不合格通知を見て、やっとそこで目が覚めました。『人生かかっているのにいったい何してんねん!』って思って……。とても自分が情けなかったです。もともと目指していた関西大学には合格でき、進学することにしたんですが、入試が終わってからはずっと塞ぎ込んでいて、ネットの掲示板でずっと受験前にタイムリープして戻る方法を本気で調べていました」

まみさんが仮面浪人を決断したのも、そんな状態から脱却したいという気持ちが大きかったのだと言います。

「私は学歴にもそんなに興味がないし、大学に関心があるわけでもありませんでした。ただ、このままでは後悔の念で、心から大学4年間を楽しめないと思ったんです。だから、4年間胸を張って過ごすためには、初めて自分で目標を設定した同志社大学に入ることで、『自分なりに頑張った』と思えるようにならなければいけないと思っていました。だから、関西大学に入学する前の3月の時点で、もう受験費用も全部自分で稼いで浪人をするんだと決めました

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