ゲーム業界、「基本無料」でも事業が成立する訳 スマホ、対戦型などで課金手段はあの手この手

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イベント会場に設置された『エーペックス レジェンズ』のパネル
人気対戦型ゲームの『エーペックス レジェンズ』は基本プレー無料(写真:記者撮影)

成長産業であるゲーム業界。『ファミ通ゲーム白書』によると2021年の世界のゲームコンテンツ市場は前年比約6%増の約21.9兆円と推計される。

週刊東洋経済 2023/2/25号

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そのもうけの仕組みは現在、非常に多様化している。従来のゲーム産業はソニーグループや任天堂などのゲーム用ハードと、それを通じて遊べる家庭用ゲームソフトを顧客が購入する、シンプルな買い切り型ビジネスが主体だった。

現在は、一概にゲームといっても家庭用ゲームに加え、スマホゲーム、PCゲームなどさまざまだ。またゲームの特性ごとに収益を得る方法も異なっている。

多くのヒットゲームが生まれてきたスマホゲーム

スマホゲームとは、スマートフォンなどの携帯端末向けに開発されたゲームのことだ。

代表的な作品は12年に配信開始されたガンホー・オンライン・エンターテイメントのパズル型RPG『パズル&ドラゴンズ』。22年11月には国内累計6000万ダウンロードを突破し、現在でも人気は健在だ。ほかにもMIXIの『モンスターストライク』やサイゲームスの『ウマ娘 プリティーダービー』など多くのヒットゲームが生まれてきた。

スマホゲームで多く見られる収益モデルは、フリーミアム型の運営型ゲーム(基本無料でプレーを始められるがゲーム中に課金要素があるゲーム)だ。

ストーリーを早く進めたり、「ガチャ」でレア(強力)なキャラクターを獲得したりするときに課金が発生する。ここで重要なのは無課金プレーヤーも含めていかにプレーヤー数を維持できるかだ。

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