平安時代の「オタク女子」夢叶えた姿が“ヤバい"訳 紫式部「源氏物語」にあこがれた女の驚く熱量

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読書する貴族の女性
源氏物語の熱烈なファンだった『更級日記』の作者の実像に迫ります(写真:hiro/PIXTA)
学校の授業では教えてもらえない名著の面白さに迫る連載『明日の仕事に役立つ 教養としての「名著」』(毎週木曜日配信)の第20回は、前回に引き続き紫式部が書いた『源氏物語』の熱烈なファンだった菅原孝標女の『更級日記』の面白さについて解説します。
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源氏物語を読みたくてしかたがなかった菅原孝標女

「物語が読みたい……! 源氏物語を全巻読みたい……!」その一心で等身大の仏を彫ったり遠い地まで参詣しに行ったりしていた、平安時代の物語オタクこと『更級日記』の作者・菅原孝標女。

しかし時は平安時代、当然ながら印刷技術も存在しない。当時の人々が物語を読むには、地道に「貴族社会の中で出回っている写本を貸してもらう」しかない。都へ引っ越してきた彼女には、物語の写本を貸してくれそうな知人もおらず、もはや神頼みしか方法が残っていなかった(前回記事『平安時代もいた「オタク女子」凄まじい執念の実態』)。

そんな彼女は源氏物語を読むことができたのだろうか。 『更級日記』を読み進めてみよう。

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