
源氏物語を読みたくてしかたがなかった菅原孝標女
「物語が読みたい……! 源氏物語を全巻読みたい……!」その一心で等身大の仏を彫ったり遠い地まで参詣しに行ったりしていた、平安時代の物語オタクこと『更級日記』の作者・菅原孝標女。
しかし時は平安時代、当然ながら印刷技術も存在しない。当時の人々が物語を読むには、地道に「貴族社会の中で出回っている写本を貸してもらう」しかない。都へ引っ越してきた彼女には、物語の写本を貸してくれそうな知人もおらず、もはや神頼みしか方法が残っていなかった(前回記事『平安時代もいた「オタク女子」凄まじい執念の実態』)。
そんな彼女は源氏物語を読むことができたのだろうか。 『更級日記』を読み進めてみよう。
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