「部下が全然動かない」と嘆く上司の超残念な盲点 仕事を「任せる」のと「丸投げ」はまったく違う

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僕はライフネット生命時代も、APUの学長になった現在も、はがきサイズの「大きな名刺」を使っています。これは「大きな名刺」であると同時に、「小さなパンフレット」であり、APUがどのような大学かを数字と図で説明する「マニュアル」でもあります。

この大きな名刺を作るにあたり、僕は学長室の担当者に、

「内ポケットからすぐに出せる大きさにしてほしい」

「ポケットから取り出しやすいよう、角丸加工(角が丸くなっているもの)にしてほしい」

「APUのランキングや認証(THE世界大学ランキング、国際認証AACSB取得、国際認証TedQual取得)は入れてほしい」

「国際学生の割合、出身国・地域数、学生の数、海外協定大学機関数、国内学生就職率、開学以来の入学者の出身国・地域数など、APUを示す数字を入れてほしい」

と要望を伝え、一方で、デザインやデータの表記のしかたについては口を挟みませんでした。

学長の僕が何も指示を出さなければ、職員はどのような資料を、どのようなデザインでつくればいいのかわからないため、戸惑います。ですが僕が、「ここはこうしてほしい。けれど、それ以外は任せます」と権限の範囲を明確にしておけば、職員は戸惑うことがありません。

出所:『決定版 「任せ方」の教科書』

情報の食い違いを防ぐ方法

上司は「部下が動きやすい指示」を与えなければなりません。ただし、明確な指示を与えたつもりでも、部下には伝わらないことがあるので注意が必要です。

口頭での指示が苦手で、部下に指示を明確に伝える自信がないという上司も多いようですが、それならば「メモやメールで指示を出し、文書に残す」「伝えたあとで部下に復唱させる」などして、情報の食い違いを防ぐことが大切です。

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