バンナム、IP開放で「パックマン」が超進化!? 「ゼビウス」など17タイトルの知的財産を開放

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「パックマン」のゲーム画面

今までキャラクターIPを“箱入り娘”として育ててきたが、「ますます多くの人に愛されるなら」と思い切って発想を転換。4月1日付でバンダイナムコゲームスからバンダイナムコエンターテインメントへ社名が変わることも、大きな後押しとなった。

まずは、スマートフォンゲームアプリをはじめとするデジタルコンテンツを念頭に置いて、オープン化に踏み切る。「過去のナムコ時代のキャラクターを社内でうまく活用できていない」という反省がある中で、国内のクリエイターへ開放することで新たな可能性を探る。

会社側からはデータを提供せず、クリエイターに新たにキャラクターやゲームなどを描き起こしてもらう。あくまでも二次創作にこだわる方針だ。

有料配信する場合は、ライセンス収入ではなく、売上高からの手数料収入を考えているという。ゲームキャラクターたちがさまざまなデザインへ変貌を遂げながら、いずれはゲーム以外の便利アプリやアニメなどへスピンオフするのに期待がかかる。すでに3月31日のリリース後、同社には事業化についての問い合わせが相次いでいるという。

知名度の高い休眠IPに着目

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「ゼビウス」のゲーム画面

バンダイナムコホールディングスは、これまで数多のキャラクタービジネスを手掛けてきたが、意外にもすべての権利を自社で保有するIPは限られる。「太鼓の達人」や「アイドルマスター」といった人気IPでも、音楽やキャラクターは外部クリエイターとの協業であるケースが多く、権利関係が複雑だ。

そこで今回のオープン化では、グループ傘下のバンダイナムコエンターテインメントが自社IPとしてすべての権利を保有し、かつ知名度の高い休眠IPに目をつけた。

どのキャラクターも1980年代にファミリーコンピュータなど遊ばれ、親しまれてきたものばかり。30代のかつてのファンに響きそうだが、人気化すれば若年層への広がりも期待できる。

社内で眠らせてきたIPは再び人気を取り戻し、新たな収益源として貢献するのか。同社にとって初めてのオープン化が軌道に乗れば、同様の取り組みが他社にも広がるかもしれない。

前田 佳子 東洋経済 記者

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まえだ よしこ / Yoshiko Maeda

会社四季報センター記者

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