パッと「すぐ行動できない人」に共通する脳のクセ 3つの法則で「すごい行動力」の人になれる
たとえば、腕立て伏せであれば、次のように分解し、実行していきます。
これで、腕立て伏せが1回できたことになります。そして、この腕立て伏せを体験したことによって、あなたの脳の中には、これらの動きに対応した脳の回路ができあがります。
すでに腕立て伏せができる人が見たら、それは「腕立て伏せに似た動き」かもしれません。でも最初は、それでいいのです。
脳の回路が一度できあがってしまえば、その動きを繰り返すことが可能になり、繰り返すほどに、腕立て伏せができる回数が増え、動きのスピードも速くなっていきます。
脳がゼロから動きを覚えるには、最初はすでに知っている似た動きを手掛かりにして、ゆっくりとできることを増やしていくしかないのです。
そして、いずれは、俗に言う「カラダが覚えている」状態にまでなります。
ただし、ここで強調しておきたいのは、その動きを覚えているのは「カラダ」ではなく、「脳」だということです。
体感的には「カラダが動きを覚えた」と言いたくなるかもしれませんが、「脳が動きを覚えた(脳の回路ができた)から、意識しなくても動けるようになった」というのが、脳科学的な正しい理解になります。
法則3:速さを自覚できるまで、繰り返しやる
できないことを、あえてゆっくりやることで、できるようになったら、今度は同じことを10回くらい繰り返しやってみましょう。
そうすると、最初はゆっくりやっていたものが、次第に速くできるようになっていることに気づくはずです。やればやるほど、脳の回路の結びつきが強化された状態(脳の準備がしっかりできた状態)になります。
しかし、1回できたからといって、そのまま放置すると、せっかくできた脳の回路が解消されてしまいます。
脳の回路ができるまでの様子は、赤ちゃんの脳のMRI画像を観察するとよくわかります。生まれたばかりの赤ちゃんの脳は、どの脳番地もほとんど発達していません。
しかし、やがてハイハイして、さらによちよち歩きできるようになると、まず運動系脳番地が発達していきます。移動できるようになることで、ただ寝ていたときよりも、多くの情報を収集できるようになります。
目から新しい情報を得たり、耳から音を聞いたり、皮膚感覚からさまざまな刺激を受けるようになり、視覚系、聴覚系、感情系の脳番地が発達します。
新たな刺激を受けることで、赤ちゃんの脳の中では、さらに、思考系や理解系などの脳番地も徐々に発達していきます。
これが、運動系を中心に、脳のネットワークが太くなっていく脳の仕組みなのです。
脳のネットワークは、同じ動作でも繰り返すことで、どんどん強化され物理的に太くなって、より準備が整った状態になります。そして、どんどん上手に速くできるようになります。
最初はできなかったことも、1つひとつゆっくりと、繰り返しやることでできるようになります。
1つでもできることが増えたら、それは準備が整った脳番地が増えて、より一層「すぐ動ける」脳になったということです。
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