閉店続く「自治体アンテナショップ」実は穴場な訳 ヘビーユースする筆者が伝える「オトクな利用法」

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加えて飲食スペースを備えている店舗では、時短営業や酒類の提供禁止もマイナスに働いた。多くのアンテナショップが集まる有楽町や銀座・日本橋は、決して賃料が安い立地ではない。自治体が主体となり、地元PRのため儲けは二の次……と頑張ってきたのだろうが、それにも限界があったということか。

足元では徐々に入館者数や売り上げは回復しつつあるといい、アンテナショップファンとしてはこれ以上の閉店が続かないことを祈りたい。その応援の気持ちを込めて、「オトクな利用法」を紹介したい。

メリット1:お手頃価格で地酒が買える

地方を旅すればわかるが、全国には実に多くの蔵元がある。しかし、そこで造られる日本酒は、東京都内の大型店舗で目にすることはほとんどない。都市圏への流通ルートに乗せられるほどの出荷数を確保するのは難しく、地元で消費されるのが通常だと関係者に聞いたことがある。そのため、一部のブランド日本酒のような高額な値段がつくことは少ない。地元のお客が買いやすい手ごろな価格でなければならないからだ。

多くのアンテナショップでは、こうした日頃手に入りにくい地酒が並んでいる。初めて知る銘柄も多いが、近所の酒屋では買えない酒ばかりだ。しかも、四合瓶で1000~1500円台と手ごろな価格帯のものも多い。

筆者は酒を手土産にする際には、だいたいアンテナショップで探す。せっかくなら渡す相手の出身地やなじみがある土地のものを選びたいからだ(九州以南のショップでは焼酎を選ぶことも多いが)。

飲み比べが体験できる表参道・新潟館ネスパス(写真:新潟館ネスパスのサイトより)

中には、「表参道・新潟館ネスパス」「日本橋とやま館」「ひろしまブランドショップTAU」のように、併設のバーで日本酒の飲み比べセットを試せるところもあり、味を確かめてから選ぶのもいい。

日本酒だけではなく、ワインの品ぞろえが充実しているアンテナショップもある。「Cave de ワイン県やまなし」「銀座NAGANO」で、とっておきの1本を探すのもいい。銀座NAGANOのバルカウンターではワインのチョイ飲みもできる。

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