「ローカル飲食チェーン」コロナでもしぶとい理由

551HORAIや福田パンなどが見出した「生存戦略」

「ご当地限定の飲食チェーン」はコロナ禍をどう乗り越えたのか? 写真は福田パンのクッキーバニラ(左、169円税込)と、オリジナル野菜サンド+ハンバーグ(476円税込)(写真:辰井裕紀)
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日本全国、どの地方都市へ行っても必ず存在するのが「ご当地限定の飲食チェーン」だ。あえて他地域には攻め込まず、ホームタウンにとどまり続ける堅実な経営。おしゃれすぎず、親しみやすい店構えと手頃な価格設定。何十年間も市民に愛されてきた看板メニューや、大手の全国チェーンでは見かけない独特のサービス。

そんなローカル飲食チェーン店の個性や魅力、さらにビジネス面での強さにまでスポットを当てた一冊が『強くてうまい! ローカル飲食チェーン』だ。

取り上げたのは、大阪の551HORAIや埼玉発祥のぎょうざの満洲、岩手県盛岡市に本拠地を置く福田パンなどを含む、7つの企業。

「地元で繁盛していて、『すごいビジネスの工夫がある』ことを基準に選びました。そして、どこも美味しいお店ばかりです」

そう語るのは、著者の辰井裕紀さん。かつて「秘密のケンミンSHOW」(読売テレビ・日本テレビ系、現「秘密のケンミンSHOW極」)でリサーチャーを担当した経験を生かしながら、本書の書き下ろしのためすべて現地へ赴き取材を重ねたという。制作をスタートしたのが2019年秋というから足掛け2年近くも費やした。

「ちょうどコロナ禍とぶつかったこともあって取材は難航しましたが、この時期だからこその予想外の収穫もありました」

ローカル飲食チェーンの強さとうまさの秘密について聞いてみた。

生き残りの秘訣は「地元民に愛されること」

長引くコロナ禍と緊急事態宣言でもっともダメージを受けているのが、飲食業界であることに異論はないだろう。そんな中、ローカル飲食チェーンはいかにして活路を見出したのか。

辰井氏は、ビジネス戦略云々を言う前に「商圏内におけるカリスマ性が発揮された」ことが、コロナ禍を乗り越えるポイントになったのではないかと指摘する。

「普段どれだけ地元民から大事にされているのか、コロナ禍で浮き彫りになりました。盛岡の福田パンは、店側が指示をしなくてもお客さんが自主的に外で待つようになって。こうしたローカルルールを守ること自体が地元の連帯感を高めて、結果的にお店を支えることにつながっているんです」

例えるなら、地元のサッカーチームを応援するような感覚。自分たちが育てた宝を台無しにせず危機のときこそ支えたいという強い連帯感の表れだ。

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