ちなみに糖質量は1食20〜40g内にとどめることが大切ですが、おかずに使われる野菜や調味料の糖質まで制限する必要はありません。Kさんの場合は主食のご飯を食べていなかったので、高糖質のいもや根菜類も量を気にせず食べることができました。
余談ですが、昨今スーパーをはじめ売り場が増えている「焼き芋」を食べてもよいか聞かれることがあります。焼き芋とご飯を比較すると、重量が同じなら糖質量はほぼ同じですが、焼き芋に含まれる食物繊維量はご飯の2倍以上。ですから、主食代わりに1食で1/2本(100g程度)にするなどの対策をとれば、焼き芋を楽しむこともできます。
Kさんは、「キャベツ」と「豆腐」と「宅配弁当」をルーティンにすること1カ月で体重は5.4kg減、6カ月後には、体重は110kgに。体重の計測を始めてから半年で17.4kgの体重減です。元々は145kgあったので、入院期間も含めた1年間で30kgの減量に成功したことになります。その後も体重は減り続け、3桁あった体重は2桁に。脂肪肝もほぼなくなり、体も動かせるようになりました。宅配弁当は今も継続していますが、自分でご飯を炊いたり、簡単な食事は作ったりと、食事作りへの興味も出てきたようです。
食事を宅配に頼ることに抵抗感がある人もいるでしょうが、がんばりすぎずに継続でき、結果に結びつくのなら、一時的にでも試してみるのもあり、ではないでしょうか。
蒸しキャベツを定番化して20kg減
もう1名、キャベツを上手に活用した減量成功者を紹介します。Iさん(男性・当時67歳)は、40代半ばまではマラソンを趣味にするなど、アクティブな生活を送っておられました。ところが、家族の介護をきっかけに体を動かすことはおろか、食生活は乱れ、酒量も増えて、マラソンをしていた頃と比べて体重が15kg増えました。腰痛が悪化して歩くのもつらくなったため、整形外科にかかると体重20kg減を厳命されたとのこと。そこでいらっしゃったのが「スマート外来」でした。
Iさんは、とにかく野菜を増やそうと心がけられました。といっても、フライパンにキャベツやもやし、パプリカ、きのこなどの野菜を入れ、少量の水を加えてふたをして作る、蒸し野菜です。多めに作っておいて、食べない分は冷蔵庫で保管して2〜3食分に。こうした工夫で食事作りの手間を省いたそうです。
キャベツは1玉買ってきても2日で食べきってしまうため、常時ストックを用意。蒸し野菜を作るときに、肉や魚も一緒に蒸して食べるなどのアレンジもしながら、とにかく毎日食べ続けました。
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