ただし、「育休退園」はないものと思って安心していたら、思いがけない規定に泣いた人もいるので、注意が必要です。例えば、入園後1年以内に次子の育児休業に入ると退園になる、両親で育休をとった場合は上の子の在園可能期間は1カ月に短縮する、などです。
これらのルールはとても複雑で、特に大きく告知されているわけではないので、知らないうちに落とし穴にはまってしまう人もいます。心配な場合は、入園時に窓口で確認しておくとよいでしょう。
育休中に保育を利用するのは「わがまま」か?
働く親が第2子、第3子を産むことを抑制する「育休退園」などの制度は、少子化対策と矛盾していると思うのですが、世間には「家にいるなら親が見るべき」と考える人も少なくないのも事実です。
それらの意見の中には、時代錯誤や勘違いも多いのではないかと考えます。
今のように便利ではない時代、きょうだいが多くても、親がすべて面倒見ていたのに、今どきの親は甘えているという意見があります。しかし、時代は大きく変わっています。かつては大家族で家事・子育てを分担していたり、地域で支えあったりできていました。幼児も親の目から離れて外で子どもの群れに混じって遊んでいた時代もありました。
でも今は核家族で、ともすれば「母子カプセル」と言われる孤立した子育てになりがち。地域とのつながりも希薄です。子育て事情はまったく違っています。その窮状が理解されるようになって、今はこれだけ子育て支援が行われるようになっているのです。
専業主婦(夫)家庭からの不公平感はあるでしょう。乳児と年が近い上の子を、核家族で育てるのは本当にたいへんだと思います。現在、一時預かりなどのサービスも普及してきましたが、公平にというのであれば低くそろえるのではなく、専業主婦(夫)家庭の子育て支援を充実させるほうが重要です。
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