暴行も発生「ブレイキングダウン」の熱狂続くワケ SNSに特化「場」をネットに生み出した巧みさ

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昨年11月3日に開催された「BreakingDown 6」ではグラビアモデル、筋トレ系YouTuberの緒方友莉奈さん(写真右)は半月板損傷が癒えないまま、オーディションにおける暴行で因縁のあるTikTokerみらたむさん(左)と戦った(写真:BreakingDown)

BreakingDown6のオーディションではみらたむ選手といーたろ選手が、緒方友莉奈選手を暴行し、結果的に緒方選手が半月板損傷の怪我を負う事件も発生している。緒方選手は現在も後遺症に苦しんでいるが、前日記者会見での事件とは異なり、暴行した選手にはペナルティが下されていない。

「18歳以下」限定大会や海外開催も視野に

こうしたYUGO氏の”人間讃歌論”を、日本の「昔はやんちゃだった人たち」に展開したのがBreakingDownという解釈もできるが、その落とし込み方を変えることで異なるタイプのイベント、あるいはルールの基本設計は同じまま海外にも展開といったことも可能だろう。

実際、BreakingDownは海外進出の野望を隠してはいない。

「それぞれの国ごと、土地ごとに生きる人たちが持つ人間らしさは、国ごとにルール設定を調整することで見せることができるのではないかと模索を始めています。また2023年は18歳以下に限定した”U-18大会”を国内で行う計画です」と、新しい計画を明らかにした。

現在のBreakingDownは昔、やんちゃだった人が主な参加者、ストーリーの中心になっているが、U-18のBreakingDownでは「現役でやんちゃしてる子たち」や「不登校で引きこもっている子が自らの解放」を目的に参加することを期待しているという。

未成年だけの大会は、現在の大会よりもさらに大きなリスクを伴うだろう。しかしYUGO氏は「BreakingDownは小・中・高校生にも浸透している。若い世代が持つ人間としての感情を表現し発散できる場にしていきたい」と話す。

「つねに面白いことをし続けていきたい、という気持ちがモチベーション」と話すYUGO氏自身は、近年のBreakingDownについて次のように話した。

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