典型的に企業内で見られる“聖域化”のパターンは次のとおりです。
パターン1. 専任担当者の長期固定による蛸壺化
パターン2. 取引先との今後の取引継続を前提とした馴れ合い
パターン3. 部署間の連携不足(部署ごとに個別最適化)
パターン4. 合理性よりも慣習やメンツを重んじる文化
すなわち、脱”聖域化”のためには、以下の方策が求められます。
専任担当者の固定配置による蛸壺化を防ぐための定期的な配置転換を行い、業務内容を“透明化”します。取引先企業とは常にオープンな競争環境と適度な緊張感を保つようにします。コスト見直しに否定的な部署に対してはその根拠や背景の妥当性を検証して、臆せずしっかり交渉します。
社長や担当役員の強い意思表示が必要
合理性よりも慣習やメンツを重んじる文化で、意思決定を担うべき幹部や現場責任者が感情論により思考停止に陥っている場合は、社長または担当役員レベルが先頭に立ち、合理的な見直しを断行するという強い意思表示をする必要があります。
仕様やサービスレベルの適正化には下記の4つの視点から見直し余地を検討します。
アプローチ② 過剰頻度の見直し
アプローチ③ 無駄(必要なく廃止すべきもの)をなくす
アプローチ④ 最新のITツールや新サービスによる代替
アプローチ① 過剰品質の見直し
一般的に過剰品質(オーバースペック)というと、“高級な社用車を何台も保有している”、“社内の資料をすべてカラーで印刷している”、“従業員全員に最新のiPhone端末が配布されている”といった目につきやすくわかりやすいものを想像しがちですが、それだけではありません。「複合機」や「携帯電話/スマートフォン」等々に関して、現場における仕様ニーズやサービスレベルを個別に精査していくと、さらに踏み込んだ見直しが可能になります。
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