コスト見直し余地が大きい可能性がある費目の特徴や条件は、下記のとおりです。
・取引先との契約更新タイミングが近い(3カ月前~半年前)
・市況単価トレンドが下落傾向にある
・長年(5年以上)、契約条件や単価が見直されていない
・事業部やエリア別でバラバラの契約がなされており、本社で一元管理できていない
・比較的着手しやすそう/シンプルなので短期で結果を出せそう
・契約が自動更新となっている
上記の観点で各費目の優先順位付け(A.最優先費目、B.優先費目、C:対象費目、D:対象外の4段階くらい)をし、まずは「A.最優先費目」から着手していきます。「B.優先費目」、「C:対象費目」へと全社規模で見直し活動を横展開していく際、社内で関連する他部署を巻き込むための実績作りが重要であり、先行して「A.最優先費目」の中で確実かつ短期に結果を出せる見込みがあるものを複数入れておきます。
単に現任の担当者へ「現状よりも▲○○%以上を目標にコスト削減を実現せよ!」と業務命令を出すだけでは期待する成果は得られません。コストを最適化するためには、いくつもの組織的な課題や障害をクリアする必要があります。
経営陣による動機付けが重要
第一に、コスト見直しの活動自体が社内で前向きに捉えられ、現場担当者や選出されたプロジェクトメンバーが躊躇することなく、活動に専念できる環境が必要です。そのために経営陣が準備すべきことは、現場担当者、プロジェクトメンバーが見直しに対して積極的に取り組めるようにする“動機付け”です。
過去、2,000社以上のコスト削減を支援してきた中でコスト削減の余地があるにもかかわらず、それが実現できていなかった最大の理由は、「現場担当者がコスト削減に取り組む動機付けが不十分だったから」です。具体的に、どういった原因で現場担当者がコスト削減に対して、後ろ向きの反応を見せたのでしょうか。そこには大きく4つの理由があります。
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