部下が動かないと嘆く上司がよくわかってない事 部下に注意する際にメンタルづくりが大切なワケ

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オンライン会議、会社のミーティング、コミュニティの発表会など、いろんな発表の場があります。  

そうした場所で発言する機会を、あらかじめ準備しているのといないのとでは、人の成長速度はまったく変わります。

人が一番学べるとき。  

それは「人に教える立場に立ったとき」です。

自分より下の人ができると、その人は小さなリーダー役になります。いつまでも責任のない立場だと、なかなか人は成長しません。

そうではなく、小さなチームでもいいので、なんらかの形を作り、その人になんらかの教える立場での役割を与えましょう。

その立場に立ったとき、例えば自分が親になったとき、はじめて親のありがたさを感じるように、人ははじめてリーダーの気持ちを理解できるようになります。

教えるということは、つまり「自分の言葉で伝える」ということです。

インプットよりアウトプット。聞いてばかりではなく、教えるということを通して自分の言葉になったとき、人ははじめて理解できるようになるのです。

部下の緊張感をやわらげ、リーダー自身の心を軽く

多くのリーダーにとって、一番嫌な瞬間。「これだけはいつまでたっても慣れることがない」そう思う苦痛の瞬間。

それはおそらく部下に注意をしなければいけないときでしょう。

特にその部下がかわいければかわいいほど、その苦痛は大きく重くリーダーにのしかかってきます。

それはそうでしょう。誰だって嫌われたくはありませんから。

だからと言って、自分の身を守るためだけにその責務を放棄することは、リーダーとしての逃げになってしまいます。

そんな状況のとき、部下の緊張感をやわらげながら、そしてリーダーであるあなた自身の心を軽くする方法をお伝えします。

それは

「話し終わった後の、部下の状態を先に伝える」

ということです。  

これだけでは理解ができないと思いますので、詳しく説明します。

「〇〇さん、ちょっといいですか?」

あらたまってリーダーにこう呼ばれると、おそらく下の立場にいる人は、多少の不安を抱きます。

「私、何かミスをしたかな?」

「今日は何を怒られるんだろう?」

そしてその不安は体に緊張を与え、表情も硬くなります。

そんな状態の部下に注意をするのは、リーダーとしても心が軽いものではないでしょう。

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