「効くストレッチ」のポイント
ストレッチは、ラジオ体操のように筋肉の伸縮を繰り返す「動的ストレッチ」と、ヨガのように筋肉を伸ばしたまま静止する「静的ストレッチ」の2種類に分けられます。まずこの2つを組み合わせるようにすると、最も効率よく柔軟性をアップすることができます。
筋肉は冷えると体温を上げようとして緊張してしまうので、動的ストレッチで筋肉の血流を促して筋肉を温めた後に静的ストレッチを行います。
①種目(部位)の選び方
ストレッチというと開脚をイメージしがちですが、脚を横に開ける幅と、姿勢や健康との相関関係は大きくありません。
硬くなることで姿勢を悪くし、体に負担をかけるのは、お尻、太ももの裏側、お腹、胸の筋肉です。これらの筋肉が硬くなると骨盤がうしろに倒れて背中全体が丸くなり、見栄えが悪くなるだけでなく、腰痛や肩こり、内臓の圧迫による便秘など、健康上、さまざまな悪影響を及ぼすことになります。
②強度
筋肉を伸ばす際には痛みを感じず、筋肉の張り(伸び)を十分に感じる範囲で行います。よく「イタ気持ちいいところまで伸ばす」といわれますが、痛みの信号によって反射的に筋肉は縮もうとしてしまうため、痛みを感じるようでは強く伸ばしすぎなのです。
とくに動的ストレッチは勢いよくやってしまうと筋肉を無理に伸ばしてしまうので、2秒で伸ばし、2秒で戻すようにしましょう。
③時間、回数
動的ストレッチを10回反復(4秒×10回=40秒)したあと、静的ストレッチを10秒行います。「動的ストレッチ→静的ストレッチ→動的ストレッチ→静的ストレッチ……」と、3セット繰り返すとより効果的です。
左右の柔軟性に偏りがある場合は、硬い側を1セット余分に行います。
④頻度
冒頭でお話ししたように、ストレッチは高頻度で行いたい運動です。毎日どころか、1日何セット行ってもかまいません。ストレッチは疲労を起こすどころか、心身の疲労を和らげる効果があるので、上限がないのです。とくに仕事で同じ座り姿勢を取り続けなければならない場合、できれば1時間に1回、お尻と太ももの裏側、お腹のストレッチを行いましょう(本稿の最後に、立ったまま行えるストレッチをご紹介します)。
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